アトピー体験談②ステロイドを初めて使用して治療したのは小学生だった
(アトピー体験談①)の続きです。
最初は背中や部分的なかゆみ、カサカサでしたが段々と悪化していき、小学校3・4年生あたりの写真を見ると、典型的なアトピーの症状が現れていました。
なぜこの時期に急激にアトピーが悪化してしまったのか、おそらく原因はあの事だろうな・・・という見当は自分の中でついています。
幼心にかなり寂しい時期を過ごした時期がありました。
いわゆる典型的なストレスですね。
当時の私の症状としては、
顔で酷かったのは特に目の周り、あとは耳たぶが常に切れていました。
体では首、脇、腕の内側、ひざの裏側が掻きむしって酷かったです。
アトピーによくある疾患の場所ですね。
この頃からは常に無意識に掻きむしってしまい、学校などでは友達の目もあってある程度我慢できるのですが、家に帰ると人目から解放され、ものすごく掻いてしまいます。
特にお風呂に入った後やお布団に入った時は、体が温まってしまうのでかゆみが酷かったです。
ただでさえまだ小学生なのに、あのアトピーの得体の知れない痒みなんて我慢なんて出来ないんですよね・・・大人でも我慢できません。
そして急激に悪化したこの辺りから、母に連れられ本格的に皮膚科に通うのです。
◆地元で有名な皮膚科へ。ステロイドとの出会い
今なら病院の口コミ、アトピー専門の有名なお医者さんなどをインターネットで検索すると、たくさんのヒットが出てきて、ある程度事前にその病院に対する知識や気持ち的にも準備が出来ますよね。
今は患者さんも病院を選べる良い時代となりました。
でも、当時はインターネットなんて全く普及しておらず、母もアトピーに関して何の知識も無いまま、とりあえず地元で有名な個人でやっておられる皮膚科の門を叩くこととなったのです。
そこは今でこそまだ有るのかわかりませんが、小さな個人の医院にも関わらず当時は院内もごった返し、中がいっぱいなので外で待たれている方がいるくらいの、いつ行っても本当に人気な皮膚科医院でした。
今は、「人気の医院は順番待ちもスマホやネットで」・・・なんてありますが、当時は予約システムなんてあるわけもなくただひたすら待ちました。
何時間も待って待って、小学生だった私はいい加減待ちくたびれた記憶が有ります。
そしてやっと、いよいよ自分の診察の番です。
初めて見た先生は、おじいちゃんと言うには失礼かもしれませんが年配のおじさんでした。
「これほど有名なお医者様、きっとこの子のアトピーも良くなるはず。」
母はそう信じて疑わなかったようです。
診察室に通されたのですが、そこで流れ作業のような簡単な診察をされました。
私や母の話をじっくり聞くわけでもなく、私の症状をパッと診た先生に、迷わずすぐに処方された物。
それは言うまでも無く、みなさんご存知のステロイドだったのです。
同時に、詳しい使い方や、メリットデメリットの説明ももちろんありませんでした。
「これ塗っておけば良くなるよ」と、まるで魔法のお薬を渡された感じです。
これが私とステロイドの初めての出会いとなり、これから本当に長い長い付き合いとなるのでした。
◆ステロイドを使用した治療を開始した
こうして、小学校3・4年から塗り始めたステロイド。
・・・手のひらにおさまるぐらいの小さなチューブ。
最初は、「こんな小さなチューブじゃ、全身なんかにぬったらすぐに無くなっちゃうんじゃないのかな?」
「そもそもこんな軟膏で本当に良くなるのかな?」
そんなことを母も私も思ったのですが、その成果はすぐに現れました。小学校の高学年の写真を見ると、一見アトピーとは分からないくらいになっていました。
ステロイドってすごいんだ
その効果に、母も私も感動しました。それからの私の日課は、
痒くなる→塗る。良くなってしばらく放置、また痒くなって塗る
というような、まるでスキンケア感覚でステロイドの使用を繰返し、無くなればまたお医者様に貰いに行く。という感じでした。
ステロイドのお陰で症状は完ぺきに抑えられ、特にアトピーが爆発する事もなく中学生、高校生となり、そして大学生となります。
アトピー体験談③に続きます。